元気スイッチ

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院長日記

2013.04.01

日本在宅医学会

今年のマイテーマは“在宅力のアップ”です。

愛媛で開催された『第15回日本在宅医学会』に出席して参りました。

前夜は22時まで夜間診療所で診療し、翌日の4時(早ぇ!)に出発し、頑張って行って参りました!

なんでそんなに早く出たのかと言いますと8時からのモーニングセミナーを聴講したかったからですが、8時に着いたのに、人数多数にて締切!と(涙)

やむなく9時からのシンポジウムまで仮眠(zzz)

合同シンポジウム『終末期ガイドラインを在宅現場でどう活かす?~先延ばしの医療から本人の生き方に向き合う医療へ~』は、『平穏死10の条件』の著書で有名な長尾和宏先生(長尾クリニック)と川島孝一郎先生(仙台往診クリニック)のお二人の座長で行われました。

シンポジストの先生方の示唆に富む言葉の数々に大変刺激を受けました。

とくに、川島先生の、「自分の死は誰も経験できない。本人(我々)が経験するのは最期まで「生」である。「満足死」「尊厳死」等の言葉で言われているが、どう死ぬかではなく、どう生きるか?「満足できる生き方」「尊厳ある生」に置き換えよう」という言葉が響きました。

また、有賀悦子先生(帝京大学)は「家族などの代理決定は、他人の生死にかかわる大変大きな決断であり、その精神的ストレスは自己決定に比較できないほど大きい」と言われ、パネリストの松本陽子氏(愛媛がんサポートおれんじの会)は、ご自分のお母様の介護、看取りを経験して、「母の意向を尊重して、最期は医療行為を断ったが、そのあと本当にそれでよかったか辛かった。断ると医療者はそれでおしまいになることが多いが、自分のその気持ちを誰かに聞いて欲しかった」と言われておられました。

我々は医療行為をやらないと決められると、とかく「ハイおしまい」となりがちですが、その後にも患者さんは生きておられ、ご家族は思い悩みます。

そこに寄り添っていくことが重要と改めて思いました。

沢山の示唆に満ちた学会でした。

合同シンポの様子です。

午後3時まで聴講し、また車で・・・しんどかった~(涙)