元気スイッチ

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院長日記

2016.03.09

シャラポア選手のドーピング問題

テニスのマリア・シャラポア選手が、今年1月の全豪オープンテニスの薬物検査で、禁止薬物が検出されたそうです(ドーピング陽性)。

陽性反応が出たのは「メルドニウム」という薬物だそうですが、2006年から使用していたようで、今年になって禁止薬物に指定されたそうです。

今までは禁止されておらず、今年禁止が発表されたのであれば、どうしてチームスタッフがチェックしてあげなかったのでしょう?彼女ほどの超一流プレーヤーなら沢山のチームスタッフがいたはずです。何も使っていないならいざ知らず、禁止薬物ではなくても使っていたのですから、それぐらい神経使っておくのが当然と言えば当然…

これでは私が山口県テニス協会で関わる、国体レベルの選手と一緒です(国体選手がドーピングしているということではありません)。

そういうこと以前に、シャラポア選手が薬物を使っていたという事実がショックです。

そもそも『ドーピング』とは、「競技能力を増幅させる可能性がある手段(薬物あるいは方法)を不正に使用すること」であり、「スポーツの基本的理念であるフェアプレーに反する行為」です。

人間の本来持つ力を、厳しいトレーニング等を経て、正々堂々と戦うから、ひとは感動するのだと思います。薬物などで競技能力を上げて戦うのであれば、ガンダムのようなモビルスーツで戦うのと一緒です。

女子陸上の世界記録は、昔、東欧諸国でドーピングが盛んだった頃の物があり、それは本来女性が持つ能力以上のものとなっており、ドーピングのない女性では破ることは困難ともいわれているほどです。

ファッションモデルならではの美しく、細い手足で、ウイリアムス姉妹のような筋肉質の選手と互角に戦うから、彼女の美しさや強さが際立っていたし、皆も憧れていたのに・・・

ドーピングしていたのなら、「なんだ、やっぱりそうか・・・」となっちゃうし、「やっぱりやらなきゃ勝てないんだな」とジュニア選手が感じちゃうと思うと残念です(涙)

私も山口県テニス協会の医科学委員として関わっています。

最近は国体でのドーピング検査も増えてきました。実際に山口県の選手も検査を受けたことがあります(検査を受ける=疑わしいではありません))。アンチドーピングの基本的な考え方をしっかりと伝えていかないといけないと思います。