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院長日記

2021.01.20

高齢者施設のクラスター発生を増やさないために

いつもの沖縄中部病院高山義浩先生の1月19日のFaceBook記事です。
沖縄県の流行状況と見通しを述べておられ、我々には関係がない部分も多いのですが、皆さんにも気に留めて頂きたい言葉を拾います。

数次にわたり飲み会に参加・・・
男女とも会食の場が多く・・・
活発に交流を重ね・・・(若者以外も同様です)
高齢者の陽性者数もつられるように増加・・・
高齢者のコミュニティーが巻き込まれつつあります・・・(まさに今の周南市)
入院できない高齢者が発生する・・・(まさに今の周南市)
(※湯野温泉病院や頑張っている医師やスタッフさんを避難しているわけではありません。感染拡大すると現実に高齢者が巻き込まれる事態が身近に起きるという意味です)

動きを止め、感染拡大を止めないと、大変なことになることが改めてわかります。
実際に、湯野温泉病院ならびに関連施設にて恐れていた高齢者施設でのクラスターが発生しています。
二度、現地に足を運びましたが、人数も増えると受け入れ先がありません。
「山火事」のようだと思いました。
一度、火がつくとなかなか消火できません。飛び火したりして火は燃え広がります…

以下、本文です(周南市の我々に関係ないところは省略してます)
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疫学統計解析チームの協力のもと、毎週、沖縄県における新型コロナウイルス流行の現状と見通しをまとめています。
【現状分析と推定】
沖縄県では、急速な感染拡大が進行しています。先週(1/11-1/17)の陽性者数は546人(前週426人)でした。これにより、沖縄本島における実効再生産数(R)は、1.24 (95%CrI:1.13, 1.36)となっています。
地域別にみる陽性者数では・・・(以下、省略)
成人式に出席した新成人において、先週だけで22人の陽性者を認めています。数次にわたる飲み会に参加していた人が少なくありませんでした。市町村別では、最多が那覇市 8人、次いでうるま市 5人でした。潜在的にはかなりの人数が成人式で感染しており、さらに多数の濃厚接触者が各家庭にいるものと考えられます。
陽性者の年齢構成では、前週に引き続いて男女ともに20代が最多です。先週は、とくに20代女性が91人と突出して多かったことが注目されます。その感染経路としては、男女ともに会食の場が多く、女性では飲食店スタッフが多いことが特徴でした。正月休みと三連休において若者たちが活発に交流を重ね、感染が拡大したことが見て取れます。
周南市が成人式を中止したことはよい判断だったと思います。

一方、高齢者の陽性者数についても若者ほどではありませんが、つられるように増加しています。先週は65歳以上が68人(前週 57人)、75歳以上が28人(前週 18人)でした。とくに、宮古 8人、八重山 5人と離島において高齢者の感染事例が多く、とくに、宮古では8人中5人が75歳以上と高齢者のコミュニティが巻き込まれつつあります
入院患者数が急速に増加しています。1月17日に・・・(以下、省略)
今後1週間も正月休みと3連休中の成人式の影響により、感染拡大の速度は低下したとしても、抑え込まれることはないと考えられます。新規の陽性者数は500-800人と推定され、とくに離島において集団感染が重なる恐れがあります。
現時点では、高齢者への感染拡大は認めていないため、入院患者数は220-250人と増加の速度はいまだ緩徐です。ただし、宮古と八重山では、高齢者の感染事例が増えてきていますので、入院できない高齢者が発生する可能性が高まっています。一方、気管挿管等が行われる重症患者数は9-11人で、ほぼ横ばいで推移するものと見込まれます。