元気スイッチ

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院長日記

2021.09.06

今冬、インフルエンザは流行るのか?

昨シーズン、インフルエンザは全くといっていいほど流行しませんでした。
当院もゼロ、休日夜間診療所でも私個人はゼロでした。
周南市の仲間の診療所2ヶ所で「一人出たよ」という話を聞いたぐらいでした。
新型コロナの影響があるとは思いますが、2019年末までは日本に新型コロナは入っていませんでしたが、インフルは出ていませんでした。
新型コロナが日本に入ってきて、拡大が始まったのが、2020年1月・・・周南市がザワザワしだしたのは2月下旬(2月16日の私の薬剤師会講演はギリギリ行えましたから)。それまでもインフルはほぼゼロでしたから、新型コロナだけの影響ではないように思います。
インフルエンザはその夏の南半球の流行状況が反映されますが、新型コロナは2019年末、中国から発生したわけですから。
前回も触れたように、10月からインフルエンザのワクチン接種が始まります(当院の接種開始の予定等はまだお待ち下さい)。
昨年のように流行しないなら接種不要では?という方多いのではないでしょうか?
インフルエンザは新型コロナと比べると、タミフルなどの薬もある、2週間近い入院や自宅待機もしなくていい、死ぬことはないだろう・・・など甘くみがちだと思いますが、
もし、新型コロナが拡大した状況のなかインフルエンザが流行したら・・・
まず、目の前の発熱者がインフルなのか、新型コロナなのかわかりませんから、皆さんもパニックになるでしょうし、医療機関はパニックになります。
忽那先生も書かれていますが、昨年は流行しなかった小児のRSウイルス感染症が今現在、流行しています。
当院にも連日、「子供が発熱し、小児科でRSと診断された。自分も熱が出始めた・・・」と来院されています。
新型コロナの可能性はないか?詳細に問診し、行動・接触歴なくても、新型コロナの検査を施行し、新型コロナではなさそうなのを確認せざるを得ません。
ここまでに相当な労力を要します。
ですから、インフルエンザのワクチンもできるだけ接種しましょう。
ここまで書いてきて、「摂取しましょう」と中途半端なのかというと、ワクチンが十分な供給量がないからです。
新型コロナのワクチンですらそうでしたが、インフルエンザワクチンも必要だ、重要だと言いながら、打ちたい人が打てる数を国が確保していないのですから仕方ありません。このようなワクチンに対する国の姿勢が、新型コロナワクチン接種にも影響していると思います。
愚痴はともかく、発症予防効果が約8−9割の新型コロナワクチンと比べると見劣りするかもしれませんし、経験上、「打ってもなるやん」と言う人もいるかもしれませんが、インフルエンザワクチンも発症予防効果約6割と、勝率6割ですから、野球で例えれば十分先発ローテーションに入れる実力ですし、相撲で言えば勝ち越しはするわけです。
ご自分、ご家族が不安にならなくてもよいよう、ぜひ、接種をご検討下さい。

大阪大学医学部の忽那賢志先生が、Yahoo!ニュースにとてもタイムリーな内容を投稿して下さっています。ご参考下さい。

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Yahoo!ニュース_忽那賢志_新型コロナの流行が続く今シーズン、インフルエンザは流行るのか