元気スイッチ

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院長日記

2014.11.10

プライマリ・ケア連合学会の秋季生涯教育セミナーに出席しました。

大阪で開催されたプライマリケア学会の秋季生涯教育セミナーに出席しました。

午前の部はワークショップ「新時代の常識B」に出席。

大櫛陽一先生の「人間ドッグ学会の新基準をめぐって―脂質と血圧」は、ちょっと前に高血圧の基準が緩くなったと騒がれたことがあったかと思います。患者さんからも血圧そんなに下げなくてもいいんでしょ?と沢山聞かれました。

大櫛先生は「下げなくてよい」という立場の先生。先生は高血圧学会の説明をずいぶん非難しておられましたが、立場が変われば、どちらもやってること、言ってること一緒というか、自分たちの主張が正しいことを都合よく並べているだけのような気がしました(大変失礼ながら…)。だって、血圧180/110以上で総死亡が有意に上昇しているが、それ以下は治療しなくていい。コレステロールもLDL200以上では家族性高脂血症の可能性があるのでチェックが必要だが、それ以外は治療の必要なく、検査すら不要と言われていました。また、高血圧も合併症が出たら治療必要とか・・・健診結果を統計学的に見るとそうなのかもしれませんが、僕たちは血圧やコレステロールが高くても、そんなに高くなくても心筋梗塞や脳梗塞になっている人を診ています。心筋梗塞、脳梗塞になって体が不自由になった方を診れば、当然何とかならずに済む方法はなかったのか考えますし、発症前の人を診れば、何とかそうならないように一生懸命考えます。

どちらの学会の言い分も正しいと思います。大切なのは何が重要なメッセージで、それを目の前の患者さん1人1人に如何にテーラーメードしてくかということなのだと思います。

※大櫛先生の講演内容につきましては、私の理解が悪く、実際の講演内容と異なるかもしれません。あくまで私個人の印象です)。

さて、午後からはワークショップ(WS)「地域のプロデューサーを目指して」に出席しました。

現在、『あ・うんネット周南』を立ち上げ、多職種のネットワーク作り、ひいては地域包括ケアシステムの構築を目指して活動していますが、そのヒントになればと思い参加しました。

ところが、このたびのWSは医療だけではなく、地域全体をどのように盛り上げればよいかとグループで考えました。大変楽しい仕掛けのあるグループワークで、大変勉強になったし、『あ・うんネット周南』でのグループワークにも大変参考になりました。

医療を通じて、私のクリニックのある大神周辺、旧新南陽、ひいては周南市の発展に貢献したいと思いを新たにしました。