元気スイッチ

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院長日記

2020.02.29

新型コロナウイルス感染症情報④

高山義浩先生(沖縄県立中部病院)が2月29日にFaceBookに投稿された記事をご紹介させて頂きます。
学校が一斉休校となり、皆さん戸惑っていることと思います。どう行動したらいいか、本当に優しく解説して下さっており、心が落ち着き、道が見えてくるようで本当に助かります。
以下、本文です。

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まさに「寝耳に水」の一斉休校・・・。う~む、そうか・・・。萩生田文科大臣が言われるように、地域や学校の実情踏まえて自治体ごとに判断いただければ良いと思います。でも、この不安渦巻く状況にあって、「うちは学校やります」と腹の座った自治体ってあるんでしょうか? せめて、卒業式ぐらいはと個人的に思いますが・・・。
子供で流行していないのになぜ? との意見もあるようです。ただ、子供は極めて軽症のまま動き回っている(walking pneumonia)との報告もあり、感染を広げてしまう「可能性」はあると思います(Lancet 2020, Jan 24. S0140-6736(20)30154-9.)。ですから、今回の一斉休校によって、流行の速度を緩和する「可能性」はあるでしょう。
ただ、大人たちが動き回っていたら、その効果は十分ではないような気もします。また、休校のあとに再開したらリバウンド(沈静していた流行が加速)する現象も知られており、休校について「諸刃の剣」と指摘する専門家もいます。たとえば、昨年のインフルエンザも夏休み明けに流行しましたよね。
やるなら封じ込める気でやった方がいいです。いけないのは、休校のまま流行がくすぶり続け、再開の目途が立てられなくなること。子供たちに流行の責任をかぶせるばかりでなく、大人たちも流行阻止に向けて努力すべきかと思います。とくに不特定多数が集まるイベントは減らしましょうね。また、テレワーク、時差出勤といった働き方の工夫も必要です。
さて・・・、ともあれ学校がお休みになります。
いつもの春休みのように、子供たちは過ごすのだろうと思います。つまり、友達の家で遊んだり、図書館に行ったり、学童クラブで過ごしたり、なかには祖父母の家に泊まりに行くこともあるでしょう。
でも、せっかくの休校ですし、新型コロナウイルスに感染しないように過ごす工夫が求められます。というわけで(一斉休校を受け入れる気持ちになったところで)、休校中の感染対策について考えてみます。
まず、友達の家で遊びに行くのは大丈夫でしょうか・・・?
少人数での集まりならOKです。ただし、集まる人数が多いと、それに比例して感染リスクが高まります。できるだけ少人数で集まることをお勧めします。ただし、お子さんに熱や咳などの症状があるのなら、どんなに軽症であっても遊びに行かせず、自宅で療養させてください。これは最低限のマナーですよ。
では、公園で遊ぶのは大丈夫でしょうか・・・?
公園で遊んでる子供たちの密度によるかと思います。あまりに大勢が集まってるのなら、遊具を介した接触感染のリスクが高まるかもしれません。でも、公園で遊ぶのを禁じてしまっては、子供たちは春休みを乗り切れないんじゃないでしょうか? まあ、陽(紫外線)が当たればウイルスも死滅するでしょうし・・・(やや神頼み)。そうそう、ショッピングモールなどに併設されている屋内型の遊技場については、(紫外線もないですし)よほど丁寧な消毒が求められるはずです。流行期に入ってからは避けるのが賢明ですね。
次に、図書館に行くのはどうでしょうか・・・?
おそらく大丈夫。でも、図書館側に配慮してほしいことがあります。まず、入り口でアルコールによる手指衛生を呼びかけてください。そして、「熱や咳などの症状がある方は入館を控えてください。咳などの症状が続いている方をお見かけしたときには、声をかけさせていただくことがあります」と掲示しましょう。図書館では、通常、人と人との距離は保たれますが、本や雑誌、机などの共用物が多いのが特徴です。接触感染を予防する取り組みをお願いします。
最後に、学童クラブに子供たちが集まるのはどうでしょう・・・?
仕方ないです。社会機能を維持することも必要です。実際、学校が休校していて、学童クラブも認められないとなれば、少なからぬ病院の看護師さんたちが働けなくなってしまいます。ただし、学童クラブでは、朝の検温と症状確認をスタッフも含めてお願いします。そして、症状のある子供は(もちろんスタッフも)休ませることが必要です。あと、アルコールによる手指衛生を適宜行ってくださいね。
以上、一斉休校における子供たちの過ごし方について、感染管理の観点から考えてみました。
地域における感染対策では、継続して実施可能な技術であって、対策疲れに陥らない期間を見極めることが重要です。有効性がはっきりしない対策に没頭しないこと。負担が著しく大きな対策に取り組もうとしないこと。その分、意義ある対策にエネルギーを注ぎましょう。そして、それでも感染が広がってしまったとき、誰かのせいにしないことが大切です。