元気スイッチ

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院長日記

2020.04.12

高山先生より布マスクについてのQ&Aならびに非常用布マスクの作り方

沖縄県立中部病院の高山義浩先生のFaceBook記事より。布マスクについて沖縄県の皆さんへメッセージを発信されていますが、「周南市民」と置き換えてお読み下さい。
我々医療現場には依然、医療用(サージカル)マスクは入りません。このたび県より第二回目の医療用マスクの支給が一箱(50枚)ありましたが、我々は幸い購入するお金がないわけではありません。正規ルート(医療問屋)で、細々とでも定期的に購入できればそれでいいのです。配るためのお金は是非、苦境に立たされている飲食、芸能等の職種の皆さんへのサポートに当てて頂きたいと思います。
ただ、一方で、全国的に感染が拡がり、緊急事態宣言が発せられた主要都市等では歯止めがきかなくなっており、そのような地域の現場では医療用マスクの需要が非常に高まっているはずで(頻回に交換する必要がある)、我々のところまでますます届かなくなっているのも事実と思います。
そういう意味で以下の高山先生の「医療用マスクの温存」のお願いは大げさなことではないと思います。周南市は幸いこの2日の発生発表がありません。この週末から来週の行動をしっかり抑制し、第一波を乗り越えましょう!おそらく、こういう波が何度か訪れるはずです。その都度、引き締め(強弱つけ)、指数関数的に増える前に、皆で抑え込み、地域の医療資源範囲内で済ませ、次の波に備える(それまで医療現場は小休止でき余力が生まれます)。こんな感じで周南市は乗り越えたいものです。以下、本文です。
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沖縄県の皆様へのメッセージ Q&Aの追加分です。布マスクについて、子供のマスクについて・・・。そして、添付の動画は1分でできる布マスクの作り方です。
医療用(サージカル)マスクはなるべく温存してください。もしかしたら、医療現場で足りなくなるかもしれません。そうなると、医療従事者が現場から立ち去り始めるかもしれません。本当の意味での医療崩壊が訪れます。
そうなる前に、沖縄県では、住民の皆さんに寄付を募る可能性があります。なので、大切にとっておいてください。もちろん、持病のある方が医療機関を受診するときなど、必要なときは使っていただいて構いません。
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問 布マスクを着用することで感染を防ぐことができますか?
マスクに期待する感染予防の効果とは、大きく分けて2つあります。
ひとつは、症状のある人からの飛沫を吸い込まないようにして、自分への感染を防ぐ効果です。もうひとつは、感染している(かもしれない)自分から飛沫を散らさないようにして、他人への感染を防ぐ効果です。
布マスクについては、前者の効果は限定的だと思われます。口元を覆うことで、ある程度は飛沫を捕捉するでしょうが、それが意味のある効果とまで言えるかは分かっていません。ただ、空中を浮遊している「しぶき」の粒子は、時間経過とともに細かくなっており、布であれば容易に通過してしまうのではないかと考えられます。ですから、布マスクで予防できると期待すべきではなく、とくに患者の診療をする医療従事者が使用することはありません。
一方、自分に咳などの症状を認めるとき、布マスクを着用していれば、周囲に拡散させる飛沫の量と距離を大幅に減らすことができます。
口から出るときの「しぶき」の粒子は、いまだ大きく、湿っているので、効率的に補足することが期待できるからです。ただし、その効果についての十分な研究はなく、過信しすぎることなく、症状がある人は外出を控えてください。
また、新型コロナウイルス感染症では、無症状のウイルス保有者からの感染もあり得るとされています。ですから、症状のない人であっても、近距離での会話などで周囲に感染させるリスクがあります。その意味では、症状がなくとも、周囲に感染させないために布マスクを着用して外出すること、仕事をすることの意味はあると考えられます。
ただし、布マスクであれ、医療用マスクであれ、その効果は完全ではありません。感染が拡がりつつある沖縄県では、誰もが新型コロナウイルスに感染している可能性があると考え、不要不急の外出を控え、不特定多数が集まる場所を避け、公共のものを触ったあとの手洗いを習慣とし、高齢者や持病のある人には会わないようにすべきです。そうした心がけのうえで、追加的に布マスクを着用することであれば推奨されます。
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問 子どもにもマスクを着用させた方が良いでしょうか?
症状のある子どもは外出させないでください。
マスクを着用させたとしても、気になって顔を触るようになり、その手であちこちを触って感染を拡げる可能性があります。もちろん、どうしても外出させる必要があるとき(医療機関を受診するときなど)は、マスクを着用させた方がよいでしょう。ただし、こまめにウェットティッシュなどで手を拭ってあげてください。
一方、症状のない子どもがマスクを着用する必要はありません。
そもそも、子どもは正しくマスクを着用できません。正しく捨てることもできません。新型コロナウイルスへの感染予防では、目鼻口など顔を触らないことが重要ですが、マスクを着けている子どもは気になって顔を触り、ついでにマスクで遊びます。しかも、あちこちを触っている子どもの手は常に汚染されていて、感染リスクを高めているかもしれません。
持病のあるお子さんが、何らかの理由で人混みに行かざるをえないときは、きちんとした指導のもとでマスクを着用することはありうると思います。しかし、健康な子どもがマスクを着用する意義はありません。

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