元気スイッチ

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院長日記

2022.02.16

新型コロナワクチン3回目接種の効果

何度も書いてますが、未だ新型コロナの感染がピークアウトする気配がありません。
感染力がハンパないため、一人が感染すると、ご家族、会社、施設等で拡がるため、大きくゆらぎながら拡がっている印象です。
3回目のブースター接種が急がれるところですが、1月、2月、つまりオミクロン株になってからの患者さんの多くが若い方で、ワクチンも8月〜10月接種にも関わらず感染しているので、ワクチン接種の効果に疑問を持つようにもなり、3回目のワクチン接種を頑張ろう!!というモチベーションが下がりかけていました。
そんなわけで、国などが、ワクチン接種者の発症率、周囲に拡げにくい(うつしにくい)、重症化率が低いなど、見えにくい部分を繰り返しアピールして欲しいなぁと思っていました。
そんな中、アメリカから「追加接種でオミクロン株での入院が未接種の23分の1」との報告が出ました。
今、高齢者施設、デイサービス等でのクラスターが増え、高齢者やそのご家族に大きな恐怖が押し寄せています。
認知症の高齢者が入院すると安静が保てないことが多く(じっとしていられない)、隔離療養が困難だったり、逆に動けなくなると、介護の手間も大変です。
介護は患者さんとの密着・接触も多いので、介護するスタッフへの感染リスクもハンパありません。
もちろん、基礎疾患、合併症も多い高齢者はコロナ感染や、入院によるストレスで、それらの疾患が増悪したりもして死亡率も高くなっています。
少しでも早く、できるだけ多くの高齢者に3回目のワクチン接種を行い、高齢者を守り、第6波を乗り切る必要があります。
当院では先週までに連携する高齢者施設の入所者さん、スタッフさんのワクチン接種を行いました。
先週より訪問診療中の患者さん、ご家族の接種を行っています(今日も4人に打ってきます!)。
そして、2月17日から、クリニックでの個別接種も行っていきます。
この発表の内容も頭に置きながら、「この人を守ってね!」と願掛けもしながら、気合いを入れてワクチン接種頑張ります!

以下、「ケアネット(CareNet)」の2月15日の記事より
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「追加接種でオミクロン株での入院が未接種の23分の1/CDC」(提供元:ケアネット 公開日:2022/02/15)

米国・カリフォルニア州ロサンゼルス郡で調査によると、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のオミクロン株優勢期におけるCOVID-19による入院率は、ワクチン未接種者では2回接種+追加接種者の23.0倍、2回接種者の5.3倍だった。ロサンゼルス郡公衆衛生局のPhoebe Danza氏らが、CDCのMorbidity and Mortality Weekly Report(MMWR)2022年2月4日号に報告。

 ロサンゼルス郡公衆衛生局は、COVID-19サーベイランスおよびCalifornia Immunization Registry 2のデータを用いて、2021年11月7日~2022年1月8日の年齢調整14日間累積感染率と入院率について、新型コロナワクチン接種状況および各変異株の優勢期ごとに調査した。SARS-CoV-2感染は、核酸増幅検査もしくは抗原検査で確認した。対象は18歳以上の成人で、BNT162b2(ファイザー製)、mRNA-1273(モデルナ製)、Ad.26.COV2.S(Johnson & Johnson製)の最初の連続接種が終了した日から14日後に2回接種完了とみなした。また、2回接種完了者が追加接種を受けた日から14日後に追加接種完了とみなした。

 主な結果は以下のとおり。

・2021年11月7日~2022年1月8日に報告されたSARS-CoV-2感染者42万2,966人のうち、ワクチン未接種者は14万1,928人(33.6%)、2回接種+追加接種者は5万6,185人(13.3%)、2回接種者の22万4,853件(53.2%)だった。
・デルタ株優勢期の最終期である2021年12月11日までの14日間で、ワクチン未接種者の感染率は、2回接種+追加接種者の12.3倍、2回接種者の3.8倍で、入院率は、2回接種+追加接種者の83.0倍、2回接種者の12.9倍であった。
・オミクロン優勢期(2022年1月8日で終わる週)では、ワクチン未接種者の感染率は、3回接種者の3.6倍、2回接種者の2.0倍で、入院率は、2回接種+追加接種者の23.0倍、2回接種者の5.3倍であった。
・全解析期間において、ICU入院、人工呼吸器装着、死亡は、ワクチン未接種者が2回接種+追加接種者、2回接種者より多かった(p<0.001)。
・感染率、入院率とも、いずれの時期においても未接種者が最も高く、2回接種+追加接種者が最も低かった。

(ケアネット 金沢 浩子)

原著論文は以下です
SARS-CoV-2 Infection and Hospitalization Among Adults Aged ≥18 Years, by Vaccination Status, Before and During SARS-CoV-2 B.1.1.529 (Omicron) Variant Predominance – Los Angeles County, California, November 7, 2021-January 8, 2022.