2010.12.31
BOOK:「末期がん、その不安と怖れがなくなる日」
いよいよ年の瀬となりました。今日も早起きしてクリニックの自分の部屋を掃除しています。
最近読んで感動した本をご紹介します(まだ途中なんですけど)。
「末期がん、その不安と怖れがなくなる日」樋野興夫著(主婦の友新書)、です。
樋野先生は病理学の専門家でいらっしゃいます。順天堂大学病院で「がん哲学外来」をいう外来を開かれて、がんに苦しむ方々と話を交わされる中で得られた、がんと向き合うヒントがたくさん書かれています。宗教的でも学問的でもなく、これを読むと救われるというほど大げさでもないのですが、なんだか肩の力がぬけるというか、落ち着いてがんと向き合い、日々を大切にしていける、そんな感じです。
がんであることを伝えるときや、がんの方を診療する際には、どうしたらこのひとの不安を少しでも軽くしてあげれて、少しでも前向きに、少しでも寄り添ってあげれないものかと考えますが、この本には医者の私にも大変参考になることばがたくさんありました。
是非、がんで苦しんでおられる方、その方と一緒に悩み苦しんでおられるご家族がおられましたら、ご一読ください。